焼けたゴムの薫り

この記事の続きです。

で父が後から運転手と共に別荘に到着した時、母そして生きていた頃の祖母曰く(黒野はお祖母ちゃんっ子でした)運転手のTさんの顔の色は真っ青で振るえていたと。そんな寒いわけじゃないのに足もガタガタ震えていたそうです。そしてクライスラーのバンパー部分がへこみボンネットにも凹んでたそうです。

母は父が人身事故を起こしたとふと思ったそうですが、血痕が全くついてない、血痕を拭き取ったのか?と疑ったそうです。

運転手のTさんも父も別荘に入り何があったか?を話し始め母と祖母は怖くなりました。

祖母が目を閉じて通るトンネル。運転手のTさんと父は法定速度で走ってた、そしてトンネルの真ん中あたりでドンという鈍い音とクライスラーに何かが落ちてきた。そういう風に思ったそうですが、まさか落盤?と思い減速したらいきなりフロントグラスに女性が張り付いてたと・・Tさんは急ブレーキです。父も確かに女性を見た。ひいたということはないがまだフロントグラスについた女性は消えたそうです。急ブレーキでまさか道路に投げ出されたか?と思い父とTさんはトンネルを戻り女性を探したそうですしかしいない。なんだ今のは?と。しかもバンパーが凹んでるしボンネットですら凹んでる。人を撥ねてボンネットにあたりフロントグラスに張り付いたのか?とTさんと父はトンネルを徒歩で歩いて捜しかつ、車両の下敷きになってないか?下をライトで照らしみたけど何もない。

血痕すらついてない。なんなんだ?と父は思いTさんに車を出せと。

父はこの時イレギュラーな何かが起きていることに気が付きました。勿論Tさんも。

「早く出せ!!」

という父に対して、Tさんもとにかくアクセルを踏んでる。しかしゴムが焼ける匂いしかせず、車は進まない。白煙が上がりはじめたそうです。タイヤが削れて。

そしてTさんがどっからそんな声出せるんだ?と父が思ったくらいの悲鳴を上げたそうです。

バックガラスに女性が張り付いていたと。さっくフロントグラスにいた女性だ。

父は後部座席に座ってたそう、女性の顔をまじまじと見たら潰れていて、擦過傷があり、頭が割れ血が出ている、服も汚くてずたぼろ。父がまじまじと見てたらその女性が車体を登りフロントグラスにきたそうです。

父はそこで車を降りて

「おい!おまえ!!なんなんだ!!救急車呼んで欲しいのか!!それとも警察か!!その両方か!この馬鹿者め!」

と怒鳴ったら消えた。

しかしボンネットが凹み、バンパーほ凹んでる。もし警察がこれ見たら人身事故と思われるとTさんが。

父は

「その時は科研でもなんでもいい車を調べさせればいいだけだろ!!」とTさんを然り

車のドアを開けて乗ろうとしたら足が動かない。件の女性が父の足をつかんでたそうです。父は激怒し

「こら!!人の足にしがみついてなんなんだ!!」

すると消えたそうです。

Tさんはがたがた震えてるので父はTさんにも

「だらしない!あれが幽霊というものであれば、忍にも見せたいから捕まえてやる車を出せ!」

そして今度は車はすんなりと進んだそうです。

祖母、母は鹿か動物を轢いたんじゃないか?と父やTさんに問い詰めたそうですが幽霊から一歩も譲らなかったそうです。そして・・祖母が辞めてください。という中。

「将来、忍は幽霊なんかに負けない子になってほしいからトンネルで幽霊を見せる!!」と

で母もまぁ話半分できいてたそうですが、黒野が母にだから車に乗った瞬間黒野は大泣きし、おしめかな?とかチェックしたそうですが特に普段と変わりなくそして今でも実はあることを覚えています。

焼けたゴムの薫りです。

トンネルに父運転で母と黒野が行くわけです。

続きはまた明日。

シマギイー ユミフィーサマイ スディガフー!!